自分の事について夜中に振り返る
私は昔、鬱病になった。
と言っても今も完全に治った訳ではない。他の重度の鬱病の人に比べれば、私など病気のうちに入らないのかも知れない。
では何故、今この記事を書いたかと言いますと。
私なりに今鬱になりそうだ。もしくは今鬱なんだよって方に少しでも勇気を与えられたらと、生意気にも思ってしまったからです。
私が鬱病になった訳
私が鬱病になったのは五年前、自分で言うのもなんだが仕事は評価されている方だったと思う。
私ならと仕事を任せてくれる上司に、週一飲みに行く仲のいい同僚。
仕事もプライベートも順風満帆だった。
だけど、いきなりだ。朝目覚めると体が全く動かない、そして涙が溢れ出てくる。
自分でも何故だか分からず、その日は会社を休んだ。そしてその日はご飯も食べず、ひたすら寝た。
焦燥感と言いようのない不安、そして絶望感が全身を包む感覚を今でも覚えている。
そして次の日も、その次の日も会社へ行く事ができず、ただ、布団から窓の外を眺めていた。
そして、流石に違和感を覚えた母に連れられ、クリニックに受診した。そして告げられた病名は双極性鬱病だった。
私は最初全く信じられなかった。この私が?馬鹿じゃないか?多分疲れが出て甘えているだけなんだと、現実から目を逸らし無理して会社に通った。その結果、しばらくすると、食べ物の味が無くなった。まるで味のない砂や輪ゴムを食べているようで、気持ち悪くて吐き戻していた。
そして、みるみるうちに痩せていく私に上司は心配してくれ、会社を休職した。
再度母に連れられクリニックを受診して、今度は詳しく症状と原因について見つめ直す診察を受けた。
その結果分かったことは、私はどうやら全てを自分で抱え込み、他者を頼らない性格のようで、それが無意識に自分を追い詰めていたようだ。
思えば入社して数年、ただがむしゃらだったような気がする。そして、こう思い込んでいた。
自分の仕事は絶対ミスは許されない。
他人に頼まれた仕事はなんでも断らず完璧にこなす。
同僚、友達とのコミュニティは何よりも大切で絶対に関係を切る訳にはいかない。
私は主にこの三つに縛られていた。そして、何よりダメだったのは、絶対、完璧、言う言葉と、しなければならないと言う言葉の呪縛に囚われていたことだった。
鬱病になったらどうなるの?
上でも書いたように、私の場合は布団から起き上がれなくなり、倦怠感と絶望感に苛まれた。
食べ物は本当に味がしなくなり、食感だけが口の中に広がり本当に気持ち悪かった。
見る夢は、高い所から落下する夢や友達に裏切られる夢、車が止まらなくなるなど、心理的に恐怖を感じる夢ばかり見ていた。毎日汗だくで飛び起き、嗚咽を漏らしながら泣いた。
景色から色が無くなった。私の場合は全てが青みがかった色に見えた。
そして一番辛かったのが、何をしてても絶望感しか感じなかった事である。テレビを見ていても『私がこんな事をしている間に皆んなはしっかり社会に貢献しているなのに私は……』など、自分の不甲斐なさを事あるごとに嘆いていた。
そして私は睡眠薬を大量に摂取して、死のうとした事があったが、幸運なのか不幸なのか、その都度母や友人に発見され一命を取り留めた。
どんな人がなりやすい?
これはお医者様と面談して気づいたのですが、どうやらクソ真面目な人がなりやすいようだ。
確かに私はみんなに迷惑を掛けまいと、人一倍書類や仕事を見返しては確認して、完璧を追い求めた。
そして私的には、無意識に人に合わせてしまうタイプがなりやすいんじゃないかと思う。
私自身もどんなに嫌でも、相手が望んでいるならと無理をして付き合っていた。今思えば、断る事が出来たのに。当時はそんな自分にも酔っていたのかも知れない。
どうしてあげればいい?
よくそんな事を聞かれるが、私は思う事は一つだった。それは何もしなくていいったことだった。
恵まれている事に私は、毎日のように母や同僚、友達から励ましを受けていた。
だが、それは私にとっては逆効果でどんどんと重荷になっていった。最終的にはスマホを壊し、部屋に鍵をかけて何日も閉じこもった。連絡が怖かった。皆の期待に答えられない自分が情けなくて消えてしまいたいと思ったからだ。
だから、周りの人は余計な事はせず、いつも通り接してあげればいいんじゃないかと思う。
後はお医者さんに丸投げが一番かと……因みにこれはあくまで私の場合はって事なので、実際のところ鬱になった本人にしかわからない。
まとめ
結局のところなった人しか辛さが分からない鬱病だが、ただの甘えだと思っていると知らず知らずに自分を追い込み、下手すると自死を選ぶ危険性がある。
なのであの人最近おかしいなと感じたら、まずは一言『いつもありがとう助かってるよ。でも辛かったり無理だと思ったら助けるよ?』と言ってくれるだけでも報われるんじゃないかと。
今現在仕事は続けているが、治ったとは言えない。不意に襲う絶望感を薬で押さえ込んでいるのが現状だ。皆んなはそうなる前に、絶対に無理をしないで欲しいと切に願います。
多分この病気は、一度でもなったら一生付き合わないといけなくなるから。
では最後に、今現在頑張り続けてるあなたに一言。
『今までよく頑張ったね。そんなに頑張れるなんて本当に凄いよ。だからもう休んでいいよ。
私が許可する!!笑』
以上!!